今、官能ではない小説を執筆している。普段、自分の物語の世界に入り込むと、そこに別の世界を入れたくなくて、他の小説やドラマを視なくなる。
だが、今回はお昼を食べながら、よくタイのBLドラマを視ている。
なぜか邪魔にならないのだ。
脚本がちょっと雑だったり、俳優さんも上手な人が少なかったりして、いろいろアレなのだが、それが気にならないくらい幸せな気分にさせてくれ。
そのしあわせな気分がまた、自分の書くエネルギーになったりするのだ。
たいてい攻めが受けを愛しまくる設定だが、ただイチャイチャベタベタするのではなく、ツンデレが入ったり同性愛の悲哀や恋の切なさが描かれたりと、工夫がされている。
あくまでも女子から見て「こうなってほしい」という願望がきっちり実現されており、攻めは「え、こんなこともしてくれるの!」と感動するほど奉仕精神に富み、イケメンぶりも含めてスパダリ(スーパーダーリンの略)感が半端ない。
受けの俳優さんたちの振る舞いもめっちゃ可愛い。
驚いたり、拗ねたり、嫉妬したり、甘えたり・・・とにかくみんなが見たがっている受けの可愛さの極みがそこにある。
物語がそれほど複雑ではないこともあって、シンプルに「ああ、こんなに愛されたらしあわせだろうな〜」と自然に思う。
(それほど複雑ではないから自分の執筆に影響しないとも言える)
そして、もう一つの理由は、びっくりするほど美形が多いという点である。
見ているだけでも、腐女子心が満たされる!
タイは地勢的にも歴史的にも人種のるつぼで、ユーラシア大陸のほとんどの遺伝子が混ざり合っている。
地元の東南アジア系に加え、ヨーロッパ、中東、中央アジア、中国、韓国など、他の国では考えられないほどの血筋のバリエーションがある。
それが、文化の多様さや気質のおおらかさに繋がっているような気もするのだ。
つい熱中して5時間とか6時間とか視聴してしまうと、視終わったあとで、
「女じゃダメなんだ。男だからこんなに愛されるんだ。ああ、私も男になって男に愛されたい!」
などと、バカなことを考えてしまう。
正気にかえれば、
「いやいや、そうじゃなくて、女だって男に愛されるよ、確か」
と思い直すのだが。