「令嬢奴隷」の読者感想
2016年 04月 05日これもまた絶賛してくださっていて面映いのだが、一部ご紹介する。
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<令嬢奴隷 恥辱の鬼調教>
傑作。
(中略)いうなれば、視点の反転によって前作の趣向を変奏してみせたという、これまた佐伯女史らしい構成の趣向が光る逸品でありました。
物語は、SNSで知り合ったいかにもなお嬢様を、ライター崩れの男が調教する、――というものなのですが、基本的には男性視点で書かれているところに要注目。
(中略)
正直かなりレベルの低い、美意識のカケラもないような男の視点でMお嬢様が苦しむ様子を描いていくものですから、最初のうちは佐伯女史らしくないなァ、……と訝しみながら読み進めていったのですが、前半部の展開に読者がそうした感想を持たれるのも当然至極。
このMお嬢様を引き連れて変態紳士たちのパーティーに参加する後半部からが物語の本番で、この微妙な違和感を交えて物語が次第に変化していく展開は、生半可な筆力で書けるものではありません。
(中略)
今までは主人の目線で独善的に見えてきた物語は、ある大きな出来事によって一気に反転し、一気にクライマックスへと突き進んでいきます。
そこで明かされるヒロインの秘密は『美人秘書監禁! 甘美な拷問』にも相通じるものなのですが、この真相こそは、男を満足させるだけの”ただの”官能小説にとどまらない佐伯ワールドならではの真骨頂。
今回、特に驚いたのは、第5章「過酷な雪中責め」のシーンに凝らされていた、彼女の秘密に関する伏線で、まさか拷問の中でいかにもさりげなく見えたある人物の行動がまさかヒロインに対する思いやりの発露であったとは。
これにはかなり驚いた次第で、エロミス的な心理トリックといってもいいこの趣向だけでも正直本作を手に取った甲斐がありました。
佐伯女史の作品にハズレなし、――その「真理」をまたもや証明してしまった本作は、ファンの方はもちろん、責めはハードであればあるほどイイ、なんていう「真性」の方も必ずや満足できる逸品といえるのではないでしょうか。
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「佐伯女史の作品にハズレなし」のところに、カラーマーカーを入れたい気分であるw
ありがとうございます!
この作品を書いているとき、なかなか時間が取れなくて、いちじは「締め切り間に合わないかも」と本気で思った。
実際、5日ほど伸ばしてもらったw
タイトなスケジュールの中で一気に書いたものなので、編集長に「面白かったです」と言ってもらえたときにはホッとしたことをよく覚えている。
マドンナ一作目の「甘美な拷問」にはアマゾンのレビューが7つついているけれど、「令嬢奴隷」には1つだけ。
あと二人の読者さんから内々でメッセージをいただいているが、誰もが読める形でのものは本当に貴重だ。
改めてお礼申し上げたい。