人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日光東照宮といちご狩り

昨日、日光東照宮といちご狩りのバスツアーへ行ってきた。
日光東照宮はいちど行ってみたいと思っていたので、念願がかなった。

「泣き龍」も神秘的で素晴らしかったが、最も記憶に残ったのは唐門(からもん)。
胡粉で塗られた、小ぶりだが格調高い門だ。

日光東照宮といちご狩り_f0353346_15221735.jpg

日光東照宮といちご狩り_f0353346_15215993.jpg

日光東照宮といちご狩り_f0353346_15220583.jpg

両脇の門柱には寄木細工の昇り竜と降り龍。
長押には中国の聖人賢者の繊細な彫刻がある。
極彩色の寺院建築もいいが、白の美しさが印象的だった。

旅の最後にあったいちご狩りは、スカイベリーの30分・食べ放題。
果汁たっぷりの大きな苺をおなかいっぱいいただき、アルパカやヤギを撫でて帰ってきた。

日光東照宮といちご狩り_f0353346_15214856.jpg

日光東照宮といちご狩り_f0353346_15213358.jpg

日光東照宮といちご狩り_f0353346_15212452.jpg

嬉しかったのは、東照宮で引いた、今年最初のおみくじ。
この一年を占うつもりで引いたら大吉で、以下のような文面だった。

=====
おもいのままに何ごともかない、何のさまたげもなきのみならず仏菩薩の加被力もあるというめでたきかたちなれば、幸運の矢よりおちざるよう心がくべし
=====

なんでも願えば叶うし、神仏の加護もあるという。
調子に乗って必要なことを怠ったり、他人を蔑ろにするようなことを慎んでいけば、幸運の矢に乗り続けられるということだ。

# by kayako-saeki | 2024-02-27 15:49 | その他 | Comments(0)

今年の仕事

今日、お世話になっている編集者さんからお電話があって、ついでに中国物の官能はどうかという提案をさせていただいた。
亡くなった夫が生前に訳した聞き書きや説話がかなりあり、中には官能系の話もあるのだ。
小説として読むには中途半端な話もあるため、私が少し手を加えて小説としての体裁を整える。

書けば書いただけ雑誌に掲載してくださるとのことだったので、とりあえず4月末までに一本仕上げることにした。
電子の方の原稿もあるし、短編集の書き下ろしもあるため、ほぼ毎月のように締め切りがやってくる。
本来、それほど勤勉ではなく、たとえ貧乏でものんびり気ままに暮らす方がいいと考えるような人間だ。
そんなに詰め込んで一年もつのかとも思うが、とりあえずやるしかないだろう。
ガンバロウ!


# by kayako-saeki | 2024-02-16 21:31 | 催事・宣伝 | Comments(0)

昨日、新聞勧誘員さんがうちへ来て、
「販売店存続の危機だから、どうか3ヶ月お願いします」
というので、今月から4月まで契約した。

夫が亡くなってからいろいろ経費削減で、何十年もとっていた新聞もやめていた。
しかし、義祖父以来の長いお付き合いの販売店さんだったので、少しだけ協力することにしたのだ。

勧誘員さんと話すうちに、私が作家だという話になって、
「読んでみたい」
と、おっしゃる。
「官能と言ってもSM小説ですよ、大丈夫ですか?」
と訊くと、
「あ、僕そっち系です! Sです」
とのお答え。

「わあ〜、本物来ちゃったよ!」と思った。

結局『机の下の楽園』を、その場でお買い上げいただき、サインをしてお渡しした。
それも込みで、3ヶ月契約させてもらった。

毎日何軒も回っているご職業だが、「作家に初めて会った」という。
私の職業を知った一般の方は、100%そうおっしゃる。
ま、出版社から本を出しているプロの作家自体少ないし、官能作家はその中でも少数派だ。
恥ずかしくて、家族にも言っていない方もいらっしゃる。

親姉妹どころか、友達やご近所にも公言している私のような恥知らずは珍しい(笑)
ともあれ、一冊売れて良かった♪


# by kayako-saeki | 2024-02-09 09:39 | その他 | Comments(0)

91歳の父

先週、用があって帰省した時、元社会科教師の父と縄文時代〜弥生時代の話になった。
縄文人のDNAの話とかいろいろしたのだが、父は、稲作文化を初め、大陸から多くの先進文化が流れ込んできたという昔ながらの定説を信じていたので、ちょっとした議論になった。

日本の水稲は確かに朝鮮半島から伝えられたが、そればかりでなく中国からも直接伝播している。
稲のDNA解析で、中国にはあっても朝鮮半島にはないRM1-bという遺伝子が見つかった。
また、縄文時代は単純な狩猟採集社会ではなく、1万年以上前からクリや里芋、大豆、陸稲である熱帯ジャポニカなども栽培され、バリエーション豊富な土器や織物を作り出す高い技術と文化を持っていたことを説明した。

私が高校までに習った日本史では「大陸から進んだ文化が入ってきた」と教わるばかりで、ではその当時の自国の文化はどうだったのかということは習わなかった。
直に、あるいは半島を経由して入ってきた文化は確かに素晴らしい。
だが、日本列島はそんなに何もない未開の土地だったのか。
13000年ほどにもわたって、戦いのない平和な社会を築いた縄文時代に文字も技術もゼロだったのか。
学校では教わらなかったから、自分で調べて勉強したと言ったら、父は、
「おお、そうかぁ」
と感心したように言って、しばらく二人で古代のロマンについて話し、盛り上がった。

話しただけでは足りないだろうと思い、今、父に送るための縄文土器と稲作についてのレポートをまとめている。
関連書籍を読み直したり、ネットで最新情報を見たりしているのだが、改めて朝鮮半島と日本とのつながりの深さを感じる。
縄文人が朝鮮半島と頻繁に行き来し、半島南部からは縄文人由来のDNAを持つ人骨がたくさん見つかっていることを踏まえ、分子人類学の篠田謙一先生は、次のように述べられている。
=======
稲作農耕民と雑穀農耕民が朝鮮半島に流入し、そこで在地の縄文系遺伝子を持つ集団と混合することによって新たな地域集団が形成され、その中から生まれた渡来系弥生人が日本列島に到達した。(篠田謙一「人類の起源」)
=======
水稲を伝えたのは、現代の半島に住む人々とは遺伝子の違う、縄文人を祖とする集団だった。
言い換えれば、半島に定着していた日本人の末裔がUターンしてきたのだ。

古代を描き出すにはいろいろな分野の物差しが必要で、しかも専門家同士の派閥もあったりして、素人が真実を知りたいと思ってもあちこちで説が違っていたりする。
それも含めて「古代のロマン」なのだろう。

# by kayako-saeki | 2024-02-03 12:19 | その他 | Comments(0)

今年の刊行予定

普段、いちばん使用頻度が高いのはXだが、ブログだけで繋がっている読者さんも多い。
アカウント要らずで作者と会話できるツールは貴重だし、この形態が無くなることはないのではないかと思う。
なにか気の利いたことを書こうと思うと続かない。
大して意味のないことでもいいから、もっとマメに更新しようとというのが今年の目標だ。

さて、すでに決まっている今年の刊行予定をお伝えしておくことにする。
少し間があいてしまうが、6月にマドンナメイトの電子書籍が発売になる。
紙の本を経由しない、電子オンリーの書き下ろしである。
今年は一応3作品を用意しているので、6月以降順次アップされる予定だ
どの出版社も今後は電子に力を入れるということで、こうした形態の刊行がますます増えるのだろう。

8月には、雑誌「新鮮小説」掲載の作品を収録した紙の短編集が紅文庫から発売になる。
そのうち一作は書き下ろしで、昨年8月に出た『机の下の楽園』のスピンオフ。熟女Mの貴里が主人公になる。

また、暮れに出版された『アダルトメディア年間2024 AIと規制に揺れる性の大変動レポート』(イースト・プレス)で、松村由貴さんが担当された「満を持して『新・官能』が次代を牽引する!」という項に『机の下の楽園』を取り上げていただいた。
松村さんの分析と洞察は鋭く、官能小説界の実情をえぐっている。

=====
「儲かる」から手を出すという刹那的な評価軸とは別の、「小説」の持つダイナミズムを面白がる時期にそろそろ来ているのではないか。
その気分を先取りし、官能小説の凄みがあらためて沁みてくる注目の作品が、実は2023年に多く生まれている。エロさはもはや大前提で、いかに「小説」として読者の深奥を揺さぶるのか。新たな評価軸獲得へ、作家たちが提出してきた命がけの回答である。(同書 P179)
=====

例え官能小説と言えども、小説として面白くなければ ーつまりはストーリー性や人間心理の描写が充実していなければー 今後の生き残りは難しくなっていくだろう。
「骨太の官能文芸」として取り上げていただいたことを光栄に思うと同時に、もっと面白いものを書きたいという意欲が大きく湧きあがった。
SMという特殊なジャンルの本格的な書き手は、今ほとんどいない。
異端の性の真実を描写する者として、今後も頑張りたいと思っている。




# by kayako-saeki | 2024-01-29 11:57 | 催事・宣伝 | Comments(0)