普段、いちばん使用頻度が高いのはXだが、ブログだけで繋がっている読者さんも多い。アカウント要らずで作者と会話できるツールは貴重だし、この形態が無くなることはないのではないかと思う。
なにか気の利いたことを書こうと思うと続かない。
大して意味のないことでもいいから、もっとマメに更新しようとというのが今年の目標だ。
さて、すでに決まっている今年の刊行予定をお伝えしておくことにする。
少し間があいてしまうが、6月にマドンナメイトの電子書籍が発売になる。
紙の本を経由しない、電子オンリーの書き下ろしである。
今年は一応3作品を用意しているので、6月以降順次アップされる予定だ。
どの出版社も今後は電子に力を入れるということで、こうした形態の刊行がますます増えるのだろう。
8月には、雑誌「新鮮小説」掲載の作品を収録した紙の短編集が紅文庫から発売になる。
そのうち一作は書き下ろしで、昨年8月に出た『机の下の楽園』のスピンオフ。熟女Mの貴里が主人公になる。
また、暮れに出版された『アダルトメディア年間2024 AIと規制に揺れる性の大変動レポート』(イースト・プレス)で、松村由貴さんが担当された「満を持して『新・官能』が次代を牽引する!」という項に『机の下の楽園』を取り上げていただいた。
松村さんの分析と洞察は鋭く、官能小説界の実情をえぐっている。
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「儲かる」から手を出すという刹那的な評価軸とは別の、「小説」の持つダイナミズムを面白がる時期にそろそろ来ているのではないか。
その気分を先取りし、官能小説の凄みがあらためて沁みてくる注目の作品が、実は2023年に多く生まれている。エロさはもはや大前提で、いかに「小説」として読者の深奥を揺さぶるのか。新たな評価軸獲得へ、作家たちが提出してきた命がけの回答である。(同書 P179)
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例え官能小説と言えども、小説として面白くなければ ーつまりはストーリー性や人間心理の描写が充実していなければー 今後の生き残りは難しくなっていくだろう。
「骨太の官能文芸」として取り上げていただいたことを光栄に思うと同時に、もっと面白いものを書きたいという意欲が大きく湧きあがった。
SMという特殊なジャンルの本格的な書き手は、今ほとんどいない。
異端の性の真実を描写する者として、今後も頑張りたいと思っている。